トラネキサム酸
トラネキサム酸は、タンパク質を構成する成分である必須アミノ酸リシンを元に人工合成されたアミノ酸の一種です。日本の医学者である岡本彰祐・歌子さんご夫妻によって、1962年に開発された医薬品で、2002年、トラネキサム酸は美白効果のある成分として、厚生労働省から認められました。
トラネキサム酸には、シミの原因であるメラニン色素の生成を抑える作用があり、最近では肝斑にも効果があることから注目されています。
皮膚の一番外側にある「表皮」は、わずか厚さ0.1~0.3mmの間にいくつかの層を持っています。その一番奥は基底層とよばれ、メラノサイトという色素細胞が含まれます。紫外線を過浴びるとメラノサイトがメラニン色素を生成します。メラニン色素自体は肌細胞が破壊されるのを防ぐ役割がありますが、過剰に分泌されるとシミとして溜まってしまいます。
トラネキサム酸は、メラノサイトからメラニンを生成するために必要なプロスタグランジンという物質の働きをブロックし、メラニン自体の生成を抑制します。
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