皮膚の構造とその役割と働き。
皮膚は一番の生態器官と言われ、体重の約15%をしめ、2㎡もの表面を占めています。主な役割は保護、貯蔵、それから排泄です。
皮膚の構造
皮膚は、3層から出来ています。
1. 表皮(epidermis)
2. 真皮(corium)
3. 皮下(subcutaneous)(脂肪組織)
1. 表皮の構造
表皮は、下記の組み合わせでできています。
基底層(germinal layer)
基底層は、表皮の生活層です。ここが細胞分裂の箇所であり、ここから表皮の成長が始まります。成長期の細胞の外見は、常に変化します。角質層で角質量が拒否されるまで、細胞減少の含水量は続きます。
基底層は、真皮の細胞膜で覆われています。メラニン色素を製造する色素細胞もここに位置します。色素細胞は、有害な紫外線より肌を守る為、メラニンの生成を増加させます。このメラニンは、ケラチン細胞を与え、酵素により角質層へと再び異化させます
有棘細胞層(prickle cell layer)
有棘細胞層は、6~8の単細胞層を含んでいます。従って、それは表皮最大の層です。単一細胞が有棘細胞の付属(付属細胞質)として、形成されています。
顆粒層(granular layer)
顆粒層は、1~5層の平らな細胞で屈折ケラトヒアリン粒(ケラチン角質物質の軟らかい前駆体)を含んでいます。【化学反応等によって物質が生成される前の段階ある物質】細胞の容量は、すでにこれまでのところ唯一低代謝活性のみ存在することが証明出来るとされています。ここで細胞は角化を開始し、徐々になくなります。顆粒層の細胞は、脂質ベースの小胞で、糖脂質(セラミド)、遊離脂肪酸トコレステロールが豊富です。
平滑層(leiodermia)
平滑層は表皮の一番厚い部分だけで見つかります(かかと、手のひら)。それは無核細胞で、分化細胞しない集中屈折質細胞です。
角質層(horny layer)
角質層は、二つの層から出来ています。一層は、外側のゆるい角細胞と内側の濃密な角細胞です。この密接に繋がっている層が、実際の保護膜です。それは、ケラチン、細胞タンパク質、脂質、リン脂質、水溶性と吸水性成分と同様7%の水で構成されています。
基底層のケラチン細胞は、24時間で分裂し、約30日で死んだ角質細胞として表皮の表面に到達します。
ビタミンA酸は、生体内でBカロチンとビタミンAの正常な角化経過をたどる大切な基となる原因です。
非常に厚い角質層の原因は、ビタミンA不足(角質増殖)によって引き起こされます。
しかし、機械的圧力や刺激だけではなく、紫外線も又角質増殖を促進させます。
2. 真皮の構造
真皮は、乳頭層の上と網状層の下に出来ます。
乳頭層
微細繊維状の乳頭層は、表皮で覆われています。それは、弾力性があり網状で、細胞、血管や神経終末器官が集まっています。
網状層
この層は、強力なコラーゲンと弾力性のある網状で作られています。そこには、より大きなサイズの神経や血液繊維、汗腺、毛包があります。真皮の活性細胞繊維芽細胞です。これらは、コラーゲンやエラスチン等のタンパク質と基質(ヒアルロン酸、プリテオグリカン、糖たんぱく質)を生成します。
グリコサミグリカン、プリテオグリカン、糖たんぱく質は、結合組織として重要な役割を果たします。何故なら、水と同様イオンを格納して結合することができるからです。そうすれば、皮膚の膨圧状態を調整するゲル状パッドを生成できます。グリコサミノグリカンは、美に最も重要な分子と見られています。水とは別に、組成物中に最適な多くのカリウム、ナトリウム、カルシウムが含 まれています。ナトリウムは、水を寄せ付けます。カリウムはナトリウムに対抗し余分な水を細胞外液に送り、この方法で水採取のバランスを取っています。カルシウムは、結合組織に栄養物質の交換をします。
歳を取るにっれ、真皮と表皮は、生物学的及び物理的に性質は変化します。理由は、コラーゲンとエラスチン繊維の構造が異なるだけではなく、グリコサミノグリカンの接続変化です。皮膚が薄くなる、水分確保の減少、しわが出来角質変化が起きます。
3. 脂肪組織(皮下)の構造
脂肪組織の組成及び構造は、化粧品の使用とは無関係です。
脂肪組織は、ほぼ全部の脂肪を蓄え、寒さや物理的刺激に対しての保護機能としての蓄積場所となっています。脂肪分子を蓄える特殊能力と外見上だけの物は、危険を生じます。脂肪分が少ない場合、しわや外見老いて見えたり、逆に多すぎるとセルライトを作り太りすぎの原因となります。
一皮膚の免疫防御
基底層と有棘細胞層の領域には免疫細胞があります。これらは、食細胞資質を持っています。この意味は、病原体及び他の抗原を吸収、破壊するところに有ると言うことです。
一皮膚の保護(無数の脂質)
皮膚上の薄い含水乳剤は、環境の変化から肌を守ることを示します。保護カバーの損傷は、肌を見て変化が分かります。肌蒐れや乾燥を起こし、時には湿疹や他の肌疾患のかゆみが出てきたりすることもあります。
保護膜の構成は:
・ケラチン
・水溶性成分、例えば、自然保湿因子(NMF),塩、尿素、アミノ酸、砂糖と乳酸
・水
・皮質(スクワラン、コレステロール、脂肪酸、リン脂質、ろう)
Phレベルは、5~6のレベルを保つ必要があります。この方法で、皮膚上の特殊微生物の増殖を得ます。微生物の一つは、細菌や病原体の入植から肌を防ぐ抗生物質エピデルミンを排泄します。
強烈な洗剤の使い過ぎは、保護膜を破壊します。界面活性剤を含む洗顔料は、皮膚を乾燥させます。